ロスカットって何?

「ロスカットとは」

FXは業者に保証金を預けて取引を行いますので、レートの差で生じた利益や損は、担保としていれてある証拠金に足し引きされます。資金運用において損があまりに広がると、証拠金が無くなるばかりか、不足する可能性も出てきます。ロスカットとは、業者側が「このくらいの損益がでたら自動で決済する」という設定ができるシステムのことです。いわゆる、損切りですね。

損切りというのは、取引の過程で損失が出た際に、これ以上損失がひどくならないうちに損を承知で決済することです。このルールにより、投資家は証拠金以上の資本を失うことありませんし、FX業者の方も確実に損を天引きして取引を終了させることができるのです。


「ロスカットの仕組み」

よく「どのくらいの損失が、ロスカットになるのだろう」というロスカットラインに関する疑問の声を耳にします。
例えば、保証金として10万円を預け、1ドル=100円で1万ドルを買った後、1ドル=95円まで円高になったとします。このとき、100万円が95万円となり5万円の含み損が発生します。もちろん、この時点で売却さえしなければ損は確定しません。仮にこの時点損切りを行ったとしても、貸した100万円は95万円の決済金と保証金からの五万円で相殺され、借金は全額返金され、損は保証金のうちの五万円だけということになります。

しかし、実は業者は損が発生した時点で投資家の返済能力をチェックしているのです。これが「有効保証金比率」です。有効保証金比率とは、預けた保証金と評価損益の合計を維持保証金で割ったものです。取引に対するその時点での保証金の場合、有効保証金が維持保証金を割り込んだ時点で、自動ロスカットが行われます。

例えば、前述した例の保証金10万円のうち、維持保証金2万円で投資をしたとします。含み損がマイナス8万円、つまり1ドル=92円になった時点で自動ロスカットが行われることになります。ただし、有効保証金比率などのルールの詳細は業者によって異なりますので、業者を選ぶ際には、ぜひこの点にも注意を払ってみてください。

 ここで重要なポイントは、FXでは、保証金が多ければ多いほどロスカットの水準は下がっていくということです。これもFX初心者にありがちな疑問なのですが、「買った通貨の価値がさがったとしても、別に売らずにずっと持っていて、価値が上がるのを待てばいいじゃないか」という類のものがあります。しかし、FXがそうそう単純なお金儲けではないということが、これでお分かりになっていただけたでしょうか。


「ロスカットの落とし穴」

よくFXは、ゼロにはなるが、マイナスにはならない資産運用だと言われます。しかし、それと同じくらい本当にそうなのかな、という疑念の声も耳にします。さて、ロスカットシステムが存在するFXにおいて、私たちは本当に借金をすることはないのでしょうか。

例えば、相場の急落が起こり、もうロスカットは時間の問題だとします。マージンコール(追加保証金の請求)がかかり、ロスカットを避けるには追加で保証金を入金するしかありません。では、そのお金はどこからくるのでしょう。他にも、金曜日に注文を入れたが、土日に大事件が発生、月曜日の始値がロスカットを超過などという事例や、取引システムが停止してしまい自動ロスカットが実行されず……などといった例もあります。確かにこれらのケースは、そうそう頻繁にあることではありませんが、実際に起こり得る可能性は充分にあるのです。

基本的には借金をかかえることのないFXですが、このようなケースもあるのだということをくれぐれも肝に銘じておいて下さい。